吹奏楽部のコントラバス指導に行くと、無残にも駒が曲がってしまった楽器に出会います。多少の反りであればコマめに正しい方向に引っ張ることで段々直っていきます。
しかしパッと見て歪みが分かるくらいまで反って曲がってしまうと、もう直すことはできません。楽器屋さんで駒を交換してもらいましょう。
駒は音を伝える重要なパーツで、歪んだ駒では楽器本来の音色を出すことはできません。弦高にも問題が起こりますし、最悪の場合駒が倒れて楽器を破損させてしまうことがあります。
反ってしまった時には基本は駒交換です。コントラバスの駒交換は12,000円前後が相場になります。ただ、公立学校の吹奏楽部は修理にかけられる予算は限られており、他の楽器の調整修理が優先されコントラバスは後回しになりやすいのが実情。そういう中で、何とか騙し騙しでもコンディションを整えて使っていくしかありません。そんなやむを得な時の非常手段としての裏技を今日は紹介します。
簡単、駒の反りの直し方
- 凹面に霧吹きでしっかりと水を吹き付けます
- 凹面を下向きにしてそのまま半日程度おいておきます
- 反りの戻り具合を見ながら、何度かこの作業を繰り返していきます
これだけで、ある程度反りは戻ります。
反りが酷い時の直し方
霧吹き程度では直らない酷い反りの時には、↑の写真のように凹面を下にして水に1時間ほど浸しておきます。そうすると下の写真の通り、反りが直ります。
ただかなり水を含んでしまうので、あまり長時間放置しないようにしましょう。そして、反りが直ったらしっかり乾燥させてください。
まとめ
写真を比べると反りがかなり直っていることがお分かりいただけると思います。肉眼で見ると写真以上に反りが酷く見えましたが、それでもこの裏技で十分使える角度まで戻せました。
ただ繰り返しになりますがあくまでも非常手段。濡らすのは駒にとって良いことではありません。それでも、極端に反った駒を使い続けることは濡らす以上の問題が起こりますので、その辺は必要性を考えて自己責任でお願いします。
このようにして直しても新品の駒に比べると反りやすく、放っておくともとの方向にまた反ってしまいます。普段から駒の角度を確認し、真っ直ぐを維持できるように注意して使ってください。