「子どもの習い事にヴァイオリンを」と考えながらちゅうちょする方がたくさんいます。一番大きな要因はやはりお金がたくさんかかること。特に体の成長に合わせて買い替えなければいけないヴァイオリン特有の分数楽器の準備。色々な条件の違いによって値段の違いが大きいので実態が分かり辛く、それがますますヴァイオリンの敷居を高くします。
というわけで、我が家が子どものために準備したバイオリンを参考にしながら、お勧めの楽器や購入の具体的なアドバイスをそれぞれの分数ごとにまとめていきます。⇒分数ヴァイオリン購入記録(はじめの一歩)
この記事を読むと、それぞれの分数楽器の特徴に合わせた購入の目安。そしておススメ楽器も知ることができます。
今回は二つ目の分数ヴァイオリン、1/10サイズの紹介です。
1/10サイズとは
1/10サイズはおおむね105~110cmくらいの身長のお子さんが使用する楽器です。家の子どもは4歳でヴァイオリンを始めましたが小柄で1/10サイズになったのが5歳半の時でした。
サイズ的には若干大きくなるくらいで1/16とさほど違いを感じません。音も鼻づまりのような独特の分数ヴァイオリンの音。
ただ本格的にお稽古を続けているお子さんは、1/10サイズになる頃にはヴァイオリンらしい練習が随分増えてきます。指板は黒檀(エボニー)のものを選んだほうがよいと思います。白木に塗りの指板は、しっかり弾くお子さんだと結構傷が目立つようになります。
それ以外のところの音に関する材質などは現段階であまり神経質になる必要はありません。もちろん経済的に余裕があれば、良い楽器をお買い求めになったほうが良いですが、あれこれお金のかかることが今後いくらでもあるので、家はこの段階では楽器に最低限のお金にしかかけませんでした。我が家のケースで言えばそれは良い判断だったと思います。
私が購入した1/10サイズのヴァイオリン
1/10サイズで選んだのも前回と同じSTENTORでした。ただ、指板が気になったので黒檀(エボニー)のものにしました。というわけで前回よりグレードが一つ上のSV-180にしようと思ったのですが、
そのもう一つ上のグレードSV-320を見ると2,000円しか違いがありません。写真で見る限り木目がしっかり出ていて、2,000円の差で木の質がかなり良くなっていることが分かったのでそれならと。
ケース付きで20,000円ちょっとですから、考えられないコストパフォーマンス。SUZUKIで4万~5万くらいが最低ラインですから、STENTORは破格です。前回も書きましたが、いずれにしても楽器店での調整は必須です。
家の子は身長の伸びがゆっくりだったので、このサイズを1年以上使いました。性格的にもヴァイオリンが合っていて、割と嫌がらずに練習をしていたので、この楽器を卒業する頃にはかなり練習の内容も本格的になっていました。
一生懸命練習する子どもの姿をみて「もうちょっと良い楽器買ってあげても良かったかな」と思うこともありましたが、まだまだ先は長いのでこの段階では良い選択だったように思います。この楽器で着実に上達していきました。
ネットオークションでの中古購入は慎重に
分数楽器を安く購入する方法は安い楽器をネット価格で購入するか、知人に安く譲ってもらうか、中古品をネットオークションなどで購入するか、主にこの三つです。
信頼できる方から安価で譲っていただける場合、楽器を手にとって確認できますから状態が良ければよい選択だと思います。
ただネットオークションで中古を買うのはお止めになったほうが良いです。かくいう私もやったことがありますが大失敗でした。
届いてみたら、はがれやネックの歪み等が見つかりました。これは一般の方には分からないので、売り手の方も悪意があったわけではないと思います。パッと見問題ないように見えても、専門家が見ると致命的ということが珍しくありません。
ネックの歪みは手にとってみないと中々分からないのですが、こういう楽器では正しい奏法が身につかず、修理すれば購入金額の何倍もかかる修理ですから、これは使い物になりません。オークションの値段が安価でも結局高くつく可能性大。新品を買うことをおススメします。
まとめ
1/16に続いて1/10サイズも超節約コースで乗り切りました。この後段々お金がかかってきますので、我が家の事情の中ではこれが最善だったと思います。
購入した楽器はこの時期に必要な訓練が十分できるものだったので満足しています。繰り返しになりますが、楽器の調整をちゃんとすることが大切です。
正しい楽器のコンディションで練習していったらこのグレードでも着実に力をつけていけることを実感しました。