コントラバスの松脂は他の弦楽器の松脂と比べて柔らかく粘着性が高いです。そして種類によって硬さの差が大きいのも特徴。季節ごとに使い分けている人も珍しくありません。松脂の選択は重要です。
粘着性の高い松脂も管理を上手くしないと硬くなってのりが悪くなります。
例えば夏の暑い日に松脂を溶かしてしまうのはコントラバスを弾く人なら誰でも経験することでしょう。冷えればまた元の形に戻りますが、しかし一度溶けてしまうと完全には元の品質には戻りません。
一見元の形で固まったように見えても、製造された際の成分のバランスが崩れてしまうので同じような性能は期待できず、段々化石のようになっていき当初のみずみずしさが失われてしまいます。
溶かしてしまわなくても、空気に触れることで段々と劣化し硬くなっていきます。
↑の写真のように粘度の高い松脂の代表選手POPS’もやがて化石のようにカチコチになってしまいます。ここまででなくても、寒い時期に硬くなった松脂では良い音は鳴らせません。
冬の寒い時期に音がカサカサしてきたり、低弦を上手く振動させられなかった時には、思い切って松脂を買い替えてみるのも一つの方法です。
冬季だけポップスのような柔らかい松脂を使ってみるのも良いかもしれません。温度によって松脂の弓の毛へのつき方には差が出ることを覚えておいてください。
人気のコントラバス松脂【Kolstein】(コルスタイン)はソフト、オールウェザー、ハードと硬さが三種類から選べます。↓のコルスタインはソフトタイプ。寒い時期に最適です。
↓はオールウエザータイプで中間の粘度です。
コントラバスの弦は他の弦楽器に比べて圧倒的に太いので、松脂がしっかりのって弓の毛が弦を確実に捉えられることが大切です。松脂が合っていなかったり劣化している場合、松脂を替えるだけで音が大きく変わることがあります。現在お使いの松脂をこの機会にもう一度確認してみてください。