ヴァイオリンの習い事にかかる費用ってどのくらい?
「子どもの習い事にヴァイオリンを」と考えながらちゅうちょする方がたくさんいらっしゃいます。一番大きな要因はやはり「お金がたくさんかかる」ということです。
実際ヴァイオリンがお金がかかる習い事であるのは間違いありません。それにしても、経済的な理由で弦楽器を断念する方が多いのは残念なこと。ヴァイオリンをはじめ弦楽器の魅力を知っているゆえに本当にそう思います。
お金がかかるのは事実ですが、実際のところどれくらいかかるのか。分からないからますますちゅうちょしてしまうところもあるのではないでしょうか。
実態を説明するのも把握するのも難しいのですが、費用の目安を少しでも提供できて、具体的にお考えになる参考にしていただけたら幸いです。
三大費用
ヴァイオリンを習う時にかかる三大費用は、
①レッスン謝礼 ②楽器 ③弓の毛替えや弦の交換等メンテナンス費用 この三つです。
その中で①のレッスンの謝礼についてはすでにブログにまとめました。⇒子どものヴァイオリンの先生の選び方 その3(お月謝編)
お月謝に関しては専門的に勉強するにしても、趣味としての習い事でもピアノなど他の楽器と大差はありません。③のメンテナンス費用については別の機会にお話します。
今日の話しの中心は、ヴァイオリンの習い事だけの特別な出費。身長に合わせてサイズを替えていかなければならない分数楽器の用意です。
分数ヴァイオリン
ヴァイオリンのサイズは演奏者の身長に合わせて1/16⇒1/10⇒1/8⇒1/4⇒1/2⇒3/4⇒フルサイズ(大人用)と実に7段階に分かれています。
分数ヴァイオリンと身長の関係についてはヤマハさんのサイトに分かりやすくまとめられているのでご参照ください
大体5~10センチの身長の伸びの中で楽器を交換していきます。子どもさんに習わせてみると分かりますが、これはヴァイオリン界の陰謀ではなく、どうしても楽器の性質上避けられないことです。体に合ったサイズの楽器を使わないと体を壊してしまいますし、正しい奏法が身につきません。
とはいえ、7回も楽器を買い換えると聞いただけで二の足を踏まれる気持ちは当然ですし、一本いくらするの??と誰しも考えるものです。
楽器のお値段
気になる楽器のお値段ですが、残念ながら「いくらです」と明確にお答えできないのがヴァイオリンの分かり辛さです。ヴァイオリンの値段は正にピンきり。サイズによっても違いますし、材質や生産国、作った職人さん、また入手経路によっても違ってきます。必ずしも、高いお金を払ったから良い楽器が手に入る・安かったから悪い楽器とも言えません。
例えば音大生や音大を卒業して演奏活動をしていかれる方はプリウスくらいの値段の楽器を使っていることが多いです。もちろん、上は青天井ですが親がそこまで心配する必要は無いでしょう。
一方で、3歳の子どもさんが使う1/16サイズのヴァイオリンがそんな値段がするはずはありません。実際のところ、我が家の子どもの1/16サイズのヴァイオリンは1万円弱で購入したものです。
その楽器でちゃんと上達し現在コンクールでそれなりのご評価をいただくようになりました。ただ「そんな楽器ではダメ」とおっしゃる先生や楽器屋さんもたくさんいると思います。何が正しいのかは誰にも分かりません。ただ正解が一つではないのは確かです。私はそう考えています。
それは正論かもしれないけど・・・
1/16サイズからそれなりのお値段がする良い楽器を使うに越したことはないのでしょうが、そういう正論がヴァイオリンという素晴らしい楽器の敷居を高くしてしまうところがあるのではないでしょうか。
少なくともそれが絶対条件であったら、我が家は子どもにヴァイオリンを習わせることはできませんでした。
このシリーズでは我が家のごく平凡な家計の中で子どもの楽器をどのように準備していったかを具体的に一丁一丁紹介していきます。教科書的には役に立たない個人の記録で、突っ込みどころ満載かもしれませんがこれが庶民の現実。多くの方が知りたいのは案外こういう皮膚感覚の情報ではないでしょうか。
ヴァイオリンのお稽古はじめてみようかな?でも費用がどれだけかかるの?と思ってらっしゃる方の参考になるシリーズになることを願っています。お楽しみに。