弦楽器のランニングコストとして頭が痛いのが弦ですね。弦の種類にもよりますがとにかく高いです。バイオリンですとナイロン弦の定番ドミナントはフルセットおよそ5,000円。ガット減の定番オリーブは13,000円くらいします。
早く劣化するナイロン弦ですと、練習時間にもよりますが2か月経つとかなり傷んできます。家の子どもは練習時間が長く手汗も酷いのでひと月で相当劣化します。毎月に近く弦交換をするとなると、費用負担は切実。なるべく安く済ませたいと思うのが人情です。
国内での弦購入
弦は種類が山ほどありますが、代表的なものであれば大抵弦楽器を取り扱う楽器屋さんで購入できます。
弦には不良品があります。弾いてみて明らかにいつもと響きが違うもの。傷がついていて直ぐに切れてしまうものなどなど。
そういう時に、顔見知りの楽器屋さんで購入していれば交換してもらえるというのが店舗で購入する一番のメリットです。当然顔が見える売買ですから、お店は販売する弦の品質に常に注意を払っています。
弦が悪ければどんなに良い楽器も意味をなしません。品質の良い弦を購入するのは大切です。特に大切な本番近くに弦を換えて弦の調子が悪ければ大変です。良い品質の弦を継続的に購入することを考えましょう。
ネット販売
あらゆるものがネットで買える時代、弦も例外ではありません。Amazonにも弦は多数販売されています。やはり店頭で買うよりもお得です。ただ↑に書いたように、不良品が当たった時にクレームがどれだけ通用するか若干不安があります。電化製品のように不良を示すことが難しいので。 弦には不良品があります。弾いてみて明らかにいつもと響きが違うもの。傷がついていて直ぐに切れてしまうものなどなど。
それでもランニングコストを少しでも抑えたい切実な思いも分かります。私は【i love strings アイラブストリング】さんで弦を購入しています。国内の弦販売では最安の一つだと思います。
店舗があって顔も見えやすいので、不良品が当たった時にも交換のお願いがしやすいですしおススメです。
中国の格安弦は?
ずいぶん前になりますが、円高がグングン進んで1ドル=100円を大きく割り込む時代がありました。この時は、アメリカから個人で弦を輸入するとものすごく安く購入できて助かりました。
けれども、今の為替レートでは送料を含むとアメリカやヨーロッパから個人輸入するメリットはありません。
ただ、中国のサイトでは送料を含んでも国内の価格より更に安いものを見つけることができます。例えばドミナント弦は送料込みで国内の最安値よりさらに1000円近く安い3,500円くらいの値段で売られているものがあります。Ali Expressなどのサイトです。もしこの値段で使える弦が買えるなら、弦のランニングコストを抑えることできるのではないかと期待し思い切って買ってみました。
その結果は、↑の写真のような感じ。分かり辛いかもしれませんが、近くで見ると全体的にヨレヨレしていて本当に新品か?と疑いたくなる印象。ドキドキしながら張ってみたところ、その日の内にG線が切れました。厳密には弦が切れたのではなく、弦を引っかけるボールが取れました。ボールと弦の接続部が甘かったようです。2セット買ってみましたが、少なくとも私が買ったものは弦は両方品質が悪く使えませんでした。おススメはできません。
まとめ
弦は値段と品質のバランスが取れる場所で買うのが正解。どこで購入しても不良品に当たる可能性はゼロではありません。何かの時に交換をお願いできるお店からの購入がおススメです。
良く分からない安めの弦は失敗するかもしれないと覚悟して購入してください。特に中国系格安弦は、安物買いの銭失いになる可能性大。手を出さないことをおススメします。
色々とお金のかかることが多い弦楽器。なるべくコストを抑えたいのは当然のことですが、それで演奏に支障をきたしては本末転倒。安心して演奏できる弦を購入するには、国内店舗で安値を探すくらいにしておいたほうが良さそうです。