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弦楽器の管理 弓に関すること

弓の毛替え 早わかり簡単ガイド

投稿日:2019-09-19 更新日:

弦楽器の管理シリーズ、今日は弓の毛替えについてです。

これを読めば弓の管理に欠かせない毛替えで必要なことがばっちり分かります。

弓の毛替え 早わかり簡単ガイド

弓の毛の特徴

弦楽器の弓の毛は馬のしっぽが使われています。ただし馬のしっぽだけでは音が出ません。しっぽの毛に松脂を塗り、弦との摩擦を起こすことで音が出るのです。

特に馬の毛は表面のキューティクルがうろこ状の層になっていて、そこに松脂がしっかり付着する特徴があり、それで弦楽器に古くから用いられてきました。

ただし、ある程度の期間使っていると表面のキューティクルが傷ついてきて、松脂が付着しなくなり良い音が鳴らなくなります。そこで定期的な毛替えが必要になるのです。

毛替えの頻度

毛替えの頻度は、使用状況によって変わってきます。

プロの方は2・3か月で交換しますし、アマチュアの方は半年に1・2度ということが多いと思います。アマチュアの方でも熱心に練習される方がいらっしゃいますので、コンスタントに長時間練習される方は半年に一度、そんなに練習時間が長くないという方は年に一度くらいが目安になります。

吹奏楽部コントラバスの皆さんへ

吹奏楽部の子どもさんたちの練習時間はかなりのものです。しかも、大きな音を要求されることが多いので毛の消耗が早いです。

ただ子どもさんですから経済的な事情がありますし、自分の自由にはならないことが多いでしょう。年に一度交換できたら理想的。

でも、そうできなくても弾けなくなるわけではありませんから、気にしすぎないでくださいね。私が指導に言っている学校に5年近く毛替えされていない弓が現役で使われています!?さすがに極端ですが、それでも音は出ています。。。

毛替えの費用

毛替えの費用ですが、これは楽器によっても楽器店によっても違います。使われる毛の量の違いから、バイオリンが一番安くコントラバスが一番高いです。

バイオリンの場合5,000円~8,000円、コントラバスは7,000円~9,000円が一般的ですが、もっと安い楽器屋さんもあります。首都圏にお住まいだとネットで調べてご自宅からの距離や値段でお決めになったら良いです。

ほとんどのお店が事前の予約を必要とします。連絡してからお出かけください。

郵送での毛替えも可能

ちなみに私のように地方に住んでいる人間は毛替えのために楽器店に出かけるのが手間ですが、郵送に対応してくれるお店がたくさんあります。

送料分高くつきますが、交通費と時間を考えると私は郵送を選択しています。これも一度お店に確認しましょう。大抵OKです。

郵送時はプチプチで包むなど破損しないように念入りに梱包してください。

ちょっとこだわる方は

白毛と黒毛

楽器店によりますが、毛替えに2つ・3つのグレードがあったり、細かいところですと毛の産地を選択したりということがあります。またコントラバスですと「白毛・黒毛、どちらになさいますか?」と聞かれたりします。

弦楽器において弓というのは思いの他重要で、考え方によっては楽器本体より弓の方が大事と言えるほどに音に影響があります。ですから、毛についてもプロはかなりこだわります。

アマチュアの方は

アマチュアの方、特に吹奏楽部の子どもさんは安いもので大丈夫です。

白毛と黒毛の違いですが、白毛の方が音が若干なめらかで、黒毛の方が若干きつくその分音量が大きめに出ます。好みの範囲です。

ちなみに、私が指導している部活の子どもさんたちは「カッコいい!」と言って黒毛を好みます。見た目も弦楽器を演奏する楽しみの一つなのでそれも良いのではないでしょうか。

産地はモンゴル産のものが一般的です。特別なこだわりが無ければ、モンゴル産のものが無難です。

湿度の問題

弓の毛が劣化してくると弾き辛さを感じるようになるので、それが毛替え時期の目安になります。

ただ、日本ですと梅雨時期の湿度が非常に高く、この時期は弓の毛が湿度で伸びてしまいます。そのことによって弾きづらくなることがあります。

梅雨時期を越えると段々乾燥してきて毛も縮み元の弾き心地に戻ります。毛替えしてまだあまり時間が経っていないのに調子が悪いという時は、湿度が関係している可能性もあります。季節が変わるのを待ってみて改善することがあります。

また湿度の高い地域にお住いの方は、毛替えの時に少しきつめにお願いするのも一つの方法です。

私の住んでいる地域も湿度が高いのですが、引っ越して来た時に東京の楽器屋さんでいつも通り毛替えをしていただいたのに、何日かして毛が緩くなってしまうということがありました。生活している場所に案外影響を受けるものです。

洗ってはいけません

以前にも書いたことですが、⇒夏場のコントラバスの松脂 管理方法
時々弓の毛を洗う方がいますが、それは絶対してはいけません。水で濡らすと毛は劣化します。

毛はなるべく触らないようにしましょう。

竿についた松脂を毎日渇いた布でふき取ってあげること。またフロッシュについた手汗を拭きとってあげることが適切な管理方法です。

松脂をつけすぎてしまった時には、何日か松脂をつけないで練習すれば自然に元に戻ります。

まとめ

弦楽器にとって弓の毛は演奏に大きく影響を及ぼす大切なもの。また毛の状態は練習の効率にも影響があります。良い状態で練習すれば上達も早まります。

毛替えをネットで検索するとかなりお安いお店もあります。

適当な作業をするお店では困りますが、良心的な価格設定のお店を見つけて定期的な毛替えを心がけてください。

-弦楽器の管理, 弓に関すること

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